もうすぐ 旧盆

沖縄で学校や村の行事、職場、家族の年間スケジュールを組む際、必ずといってもよいほど交わされる会話があります。

「今年のお盆はいつになるかね~」

「○月○日にウンケー(先祖の霊をお迎えする日)で、○月○日にウークイ(先祖の霊を送り出す日)だよ~」

「じゃ、この日を避けてから予定入れようね~」

沖縄のお盆は旧暦の7月15日(今年は8月31日~9月3日)に行われるため新暦ではどの日になるかを確認しながら予定を立てることが多いのです。

お正月は新暦で祝うことが多くなりましたが、未だにお盆は旧暦(太陰暦)で行います。「今年の旧盆は新暦ではいつか?」この会話をする度、耳にする度、沖縄に今なお根付く旧暦のリズムを感じずにはいられません。

ご先祖様の霊の前で、家族・親戚・友人同士が顔を見合わせながら過ごす旧盆は、沖縄が大切にしてきた行事の1つです。

ただ今年は、新型コロナウィルスの影響で様子が違う旧盆になりそうです。帰省を控えたり、大勢で集まることを見合わせたりする家庭も多いことでしょう。

とは言っても、ご先祖様の霊を迎える大事な日。準備は今まで通りに、できることをする。仏壇へのお供えものを皆で食することができなくても、ご祖先様への思いを馳せつつ、バランスのとれた対応をとりながら2020年の旧盆をすごしたいものです。

旧暦のリズムを次世代へ引き継ぎながら。





【ウチカビ】
わらを主な原料としている、古銭のような丸い刻印が打たれた黄色の紙。ご先祖様があの世でお金に困ることがないように、清明祭や旧盆のウークイに燃やして、ご先祖様に送ります。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です